自分の捜し求めていた音に出会えた喜び |
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2月にクリニックに伺った鳥取のJ.Mさんは、ステレを自在に操る私の仕事ぶりとそのノウハウに驚き、カイザーサウンド東京試聴室の音を一度体験してみたいという気持ちが強くなったと言います。
一ヶ月ほど後に東京試聴室に来られました。Maestroを聴いた瞬間に、『これこそ自分が捜し求めていた音だ!』と感じたそうです。そんな風に思えるスピーカーに出会える人は幸せです。
それとは反対に、「世間の評判が良いから」、という理由で機器購入を決めた方は、自分の本当に欲しい音が見えていませんので、あれこれと迷いが生じ無駄な買い替えを繰り返す事になります。
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初めて体験する部屋の作り |
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Maestroはご注文頂いてから製作に取り掛かりますので、二ヶ月ちょっと待って頂き納品に伺いました。前回は倉庫の二階だったのですが、今回は14畳ほどある立派な洋室です。
その部屋がちょっとした曲者なんです。右のスピーカーの側壁中央部にあるがらり扉の奥が納戸になっているのですが、そこから天井裏まで繋がっていて左右の気流の流れに違いが出るのです。
片側だけ強い気流の動きになるので、がらり扉の裏に振動対策としてネジ止め式インシュレーターのJUSTYを4個取り付けて対策を講じるようにお願いしました。これは当日用意していなかったので、後日郵送してご自分で取り付けて頂く事になっています。
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封印していたロックが聴ける |
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オーディオ機器も予備を結構持っていて、それらの中からコープランドの球のアンプと鋳物シャーシーという凝った作りのデンオンのS-1CD、そして、コンバーターは一世を風靡したEADです。この組み合わせが結構いい音で鳴るんです。
前回訪問した時はクラシックとジャズしか聴く様子を見せなかったのに、今回は盛んにロックをかけます。
不思議に思って「ロックが好きなんですか?」と尋ねますと、『実はそうなんです』。とその理由を喋ってくれました。
『ステレオが大掛かりになるにつれて、だんだんとロックが楽しめなくなりました』。
『それがこのMaestroだと、一番好きなロックが見事に鳴るので嬉しくてたまりません』。
この話はかつて東京試聴室を開いた時に、いみじくも息子が私のシステムに対して述べた感想と同じでした。
『ジャズやクラシックは申し分ないのだけど、ロックは良いと思わない』と・・・。
それからというものは息子の意見を取り入れながら、オールジャンル苦手の無いシステムの研究を徹底して取り組んで参りました。
そんな事が背景にありましたので、J.Mさんと息子は音楽談義に花が咲き、同年齢の二人は意気投合したようです。彼らの様子を尻目に、運転の疲れが出て来たのと話に割って入れないのとで、知らない間に舟を漕ぎ始めてしまったので、失礼して横にならせて貰いました。
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